街で君の唄を聞いた
ここ…ドコ…?
ファンタジーの世界というならば、ココどこですかって聞いた後、必ず主人公が知らない地名とかがでてくる、本当にお決まりのパターン。
ということは。
あたしが聞いてもさっぱりワケワカメ。
一応聞いておきますかな。
「ねね」
「あ?」
「……ここってさ…ドコ…?」
「は…お前知らねーの?」
きたあぁぁぁお決まりパターン!
「ここは少し離れた場所だが…東大陸、ベルアーノ。もう少し行った場所にツツクルドという村がある……ってお前どーした」
待ってましたと言わせんばかりに、聞いたことのない大陸名とかでてきたよ。
しかも村て。
こーなりゃ さっさと帰る方法探してさっさとスタコラ帰りますか っていう感じかもしれないけど、そーもいかない物語が多々ある。
ていうことは、あたしもその中の一人になるって事だ。
「…お前にどこから来たっつっても無駄っぽいな。…村に一緒に来るか?俺の連れもそこにいっから」
「あ、いーの?うん、悪い気がするけど…」
「いや、別に。連れっていっても男だし、気に止めんなよ」
「ん、ありがと。で、一つ」
「んあ?」
「あたしはお前じゃなくて神志 冷灯だかんね!れ・い・ひ!」
「ん。レイヒな。俺はヴィーフェル=ノクラム。よろしく」
「うん宜しく。ヴィーフェル」
「あ、長いからヴィーノでいい」
「ん。ヴィーノね。おっけおっけ」
「じゃ、前の方に乗れ」
………ん?