街で君の唄を聞いた

熱のせいか、まだ頭がグラつく。



ここで倒れるわけには…!!



“海の神、セイシャークを受けた時、血がざわついた。沸騰するくらい、熱く感じた”



またか…!


ベルアーノ王はあたしに何を伝えたいんだ!?



“今までとは何かが違う”


ベルアーノ王。


“今の私には力がある”


貴方は。


“…そうか、不死身は受け継がれず、力だけは永遠に受け継がれるのか。セイシャーク”

“ずっと、国を守れる力になることを願うまでだ”


ずっと。


“…暗い地下…。もしも私が暴走してしまったら、ここに自ら封印をしよう”

“そうだな…。この世界を救うものたちに私の封印を強めてもらうことにしよう”


ずっと…。


“はぁ…ッ!はぁ…ッ!私は…人々を……ぐっ!………過ちを…犯してしま…った、のか…”

“…すまない…すまない…!!”

独りで。



“狂気に、犯される前に…。ゴフッ………。ずっと受け、継がれる、紋章を…残して…、伝えなければ…!!”

“もし…。もし私が…、復活して…しまったら…。私の力を…ゲホッ……受け継いでいる者よ…。私を不死身から解放してくれ……!!頼む…!!”





何もかも背負ってきたのか。





< 87 / 236 >

この作品をシェア

pagetop