今日も明日も、君を
7
「今日は早く帰るから」
「はい。気をつけて」
―――バタン…
――――あの旅行から、どことなく二人の間にぎこちない空気が流れている。
ふと、思い出すときがある。
恭平さんの腕の中を。
思い出………
ブルブルブルブルっ!
私は精一杯頭を振った。
まただ。
思い出すだけで心臓が痛い。
締め付けられるような苦しい痛み。
恭平さんがぎこちなく振る舞っているのではない。
……原因は、私。
.