今日も明日も、君を
9
ありがとう。
そして、さようなら。
―――翌日、私は恭平さんの家を出た。
夜のうちに荷物をまとめ、朝はいつものように恭平さんを見送った。
パタンと玄関が閉まったのと同時に、涙が溢れて止まらなかった。
たぶん、二度と会わない。
最後の言葉はいつもどおり「行ってくる」。
……もう、「おかえり」を言うこともないんだね。
.
メニュー