オレの破裂と15分前


『営業課の、石上さん、ですよね……?』


『あ。いや、何でもありません。資料、ちゃんと提出しておきますね』



やはり、彼女のあの曇った表情が気になる。


あれは、人に何かを訴えかけようとしている目だ。




しかも初対面なのに、明らかに彼女はオレの事を知っていた。


そしてオレは、彼女の事を何も知らない。




何かこう、スッキリとしない気持ちに包まれた。
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