私の彼氏君
        ~第4話~

貴女と同じ歩幅で歩きたい

そうすれば、先輩と肩を並べて歩いていけるのに………
でも……欲を言うなら、俺が先輩を引っ張って歩いて行きたい


だけど俺じゃあ無理なんだ

俺がどんなに走ったって、先輩との距離は縮まらない

俺が後輩で貴女が先輩である限り、先輩との距離は縮まるはずがないんだ…………

彼氏の立場になったって、何だが格好悪い気がして仕方がなかった。



「真白君教室戻ろ?」

でも俺だって、いつまでもこの距離でいるつもりはない
今はまだ無理かもしれないけど
いつか絶対先輩を追い越して


俺が先輩の歩幅に合わせて、歩いて行ける日が来るように…………


今日も俺は走ります。





【縮まらない距離】

今はまだ……でもいつかきっと
貴女と同じ歩幅で歩いて行きたい。
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