私の彼氏君
       ~第10話~

初めてのデートは映画を一緒に見た

真白君が隣にいるだけで、胸がドキドキして正直映画の内容はあまり覚えていない……
そのあとは一緒にショッピング
手を繋ぎながら歩くのは何だか照れ臭くて、顔が赤くなるのが自分でもわかった。

そして歩き疲れたから、夕暮れの公園のベンチに座って、たわいもない話に花を咲かせた

しばらく話をしていたが、ふっとした瞬間に話が途絶えてしまった

お互いなにも喋らないまま時間だけがただ過ぎていく
私は地面に写る自分の影を、見ていることしか出来なかった。


「先輩…………」


名前を呼ばれ振り向けば、唇に当たる柔らかい感触

別にそこまで、驚きとかはなかった
何故かそれが自然で、当たり前みたいに思えたから……





【重なる影】

気がつけば、地面の2人の影も重なり合っていた
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