私の彼氏君
        ~第2話~

ガラッ────


「えっ!……千尋?」

自主練が終わって教室に入ると、まだ早い時間の筈なのに教室には君がいた


それだけならいつもみたいに、「おはよう」って言えた
でも今俺の目の前には、泣き腫らした時のように目を真っ赤にした君がいたから、俺は何も言えなくなってしまった



「あっえっと、目にゴミ入っちゃって
ごめん、ちょっと洗って来るから」


そう言って、俺の横を通り過ぎようとする君の手を気が付いたら掴んでいた



「迷惑だったらごめん
でも行ってほしくないって思ったら、手が勝手に……
俺最近変なんだ。お前が休んだ時に、お前がいないと調子でねーとか思ったり
他の男子と話してると、スゲームカつくし……

自分でもわかんないけど、胸ん中がモヤモヤしてるのは、お前が関係してるっぽいんだよ
それに、最近お前の事ばかり考える
もっと一緒に居たいって思ったりもする


自分でもまだよくわかんねーけど、俺もお前が好きなんだと思う」


そう言うと君の瞳から涙がこぼれ落ちた





【love or like】

ずっと気になっていたこの気持ち
君の涙を見てやっとわかった。

俺は君がLoveの方で好きなんだ
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