私の彼氏君
        ~第2話~

アルバムに挟まれている一枚の写真には、キミの横顔が写っていた


中学の卒業式の後だったと思う
桜の花びらが舞う中で、君はもう通う事のない中学の校舎をただじっと見つめたまま動かずにいた………


何を考えていたかなんて、俺にはわからなかったけど

その時の君の表情だけは写真なんか見なくたって、今でも覚えている。
切なくて、悲しそうだったけど凄く綺麗で……………

気付いた時には、俺は手に持っていたインスタントカメラのシャッターボタンを、押していたんだから


今思うとこの時からだったんだ

俺がキミを好きになったのは…………





【君の横顔】

キミが俺の中で、幼馴染み以上になった瞬間だった。
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