私の彼氏君
        ~第3話~

「なんで俺の事見ないの?」

「いや…なんでって言われても」


付き合ってるのに彼女は俺を見てくれない。
コイツの目線は、いつも俺の斜め上を向いているんだ



そりゃあ俺がかっこよすぎて、直視出来ないのは仕方ないけど………

なんか寂しいじゃんか!!!


「……ッ…わかった
絶対振り向かせてやる!!
もう俺しか見えないようにしてやるから」


「えっ?……ちょっ何してんの!!!?」



ギョキという何とも言えない効果音と共に、床に落ちていくのは俺の自慢の髪

「やっと目を合わせてくれたな」


髪の代償は大きかったけど、それ以上の物を貰えたから十分だよな





【髪を切りました】

君が見てくれるなら、髪くらい簡単に捨てられる。
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