内緒の想いを抱きしめて
先輩
高校生になったわたし。
かすかに新品のにおいのする制服に身を包んで
ちょっぴり、大人になった気分。
わたしはね、
ほんとはこの高校に通うはずじゃなかった。
もうひとつレベルが上の高校を受験する予定が、わたしのわがままでひとつ下げた。
ごめんね、お母さん。
でも、わたしはこの学校に来てよかったと思うよ。
そりゃ、きついことも苦しいこともいっぱいあるけど、そんなことも顧みないくらい、
大切なものを見つけることができたから……