内緒の想いを抱きしめて
「あっ…すみません!」


恥ずかしいのに、
先輩から目が離れない。

だめだめ、
これ以上先輩のお目汚しをしちゃいけない!


「こんな暗いのに何してるの?危ないよ」


おろおろしていると、
先輩が話しかけてくれた。


びっくり、した。


「えっと、わたし。遅いので鍵閉めしなくちゃでして」


なんて言ってるのか自分でもわかんない。

恥ずかしい…


「へぇ、鍵閉めなんて管理人がやってんだと思ってた。ひとりで大丈夫?手伝うよ」


「いいんですか?お願いしますっ!」


こんなチャンス逃すわけにはいかないから、
わたしは遠慮なんかしなかった。


先輩はにこっと笑っていいよ、
と言ってくれた。
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