トップモデルたちの恋


  「じゅんや?!

   ねぇ!!」

  「ねえ、みゆうちゃん

   こいつ助けてほしいなら

   俺の女になって」

  あたしの声をさえぎるように

  耳元でささやいたのは

  朝のヤンキーの声だった…






  「すいません。モデルの

   みゆうですけど…」

  「かけたか?」

  「はい」

  「じゃあ心配ないな」

  ここは彼の家。

  あれからじゅんやを

  ちかくの公園のベンチに

  寝かして

  そこで倒れているのを

  見かけたという

  嘘を事務所に

  連絡した



  「で?なんでこんなこと

   するの?」

  あたしは聞いた

  「俺の女にするって

   決めたから」

  「だからってなんで

   じゅんやを…

   じゅんやを

   傷つけるの?」

  「手紙、見たのか?

   みてないだろ。

   あいつがすてたもんな」

  「みてたの?」

  「あぁ」 
   
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