トップモデルたちの恋

  そう思いながら

  開けた受信ボックス

  相手はまたもや非通知

  でもこんどは何かが違った

  『今から体育祭のエントリー種目

   決めるから学校におんのやったら

   出て来い。こやんだら6にん一緒の
  
   種目やから。あのヤンキーに
 
   ばれるぞ』

  この学校は賢く

  スポーツ万能の学校なのだ。

  だから、体育祭は年に2回

  行うらしい。

  「ひな、どうする?」

  あたしは、いくというと

  思ってた

  でも帰ってきた返事は

  意外なものだった

  「いかない」

  ひなは

  涙で頬を濡らしながら

  小さく

  でも確かに

  そう言った

  そこであたしは

  あの日から初めて

  りゅうに

  メールを出した

  『行かない

   次の時間サボれないかな?

   助けて…』

  あたしは…

  いやあたしたちは

  どうすることも

  できなかった

  
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