飴色蝶 *Ⅱ*
「私が、貴方の重荷になる」

「ああ、そうだ」

庵は、菫から顔を逸らして
窓の外を見つめた。

遠い昔、菫に告白された

あの日のように・・・

「私って本当、馬鹿・・・
 そうだね、そんな事も
 分からずに、貴方に言われる
 まで気づかないなんて
 どうしようもない
 馬鹿だぁ~私」

もしかしたら、私が貴方の傍に
いることで、貴方を、危険な目
に合わせてしまっていたかもし
れない。

「一緒にいない方がいいんだね
 私達」

庵が、黙って頷いたのと同時に

菫の頬を涙が流れた。
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