飴色蝶 *Ⅱ*
巴の姿に驚いた庵は

彼女の元へと近寄る。

「ここで何してる?」

巴は、庵の胸に飛び込み
両腕で強く、彼を抱きしめた。

「誰にも、あなたを渡さない
 あなたの命は、私が守る」

庵はその場に立ち尽くし

彼女の深い愛に戸惑う。

巴は、自分が庵の傍にいる限り

父親である会澤組長が
庵を撃てない事を知っていた。

「わたしなら

 あなたを
   
 守ることができる」

イオリ・・・

私は、貴方の為に何ができる?
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