飴色蝶 *Ⅱ*
娘の涙を見るのは、これで
二度目。
 
会澤の顔が、子供を心配する
優しい父親の顔に戻る。

「昨夜は
 三代目と一緒だったのか?
 お前、まさかアイツと・・・
 そういう関係なのか
 
 トモエ
 お前が奴の女なのか?」

「だったら、私をどうするの?
 甚振(いたぶ)るの?」

会澤組長は、言葉が出ない。

「トモエを、この部屋から一歩
 も外へ出すな
 部屋の前には見張りを立てろ
 
 オマエの携帯は俺が預かる」
 
巴の部屋のドアを閉める

会澤組長。

「高月 庵
 俺は、お前を許さない」

大切な娘に、庵が手を出したと
思っている会澤組長の怒りは

最高潮に達する。

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