飴色蝶 *Ⅱ*
誰も愛せないはずの巴が
愛した人・・・高月 庵
彼を想い涙する女性がもう一人
・・・菫
新は、菫を愛している。
何も、同じように
報われない愛に
心を痛める事は無いのに。
涙を流す妹を、新はそっと
抱き寄せた。
「アラタ・・・」
「今だけ、こうしていてくれ
おまえの気持ちが、俺には
痛い程に分かるから」
久しぶりに感じる、昔
愛した人の温もり・・・
「そうだ、アラタ
あなたに、お願いがあるの
こんな事、あなたに頼むのは
間違っている
そう分かっている、だけど
あなたしか頼める人がいない
イオリに伝えて、彼女が
スミレさんが危ないと」
「スミレが危ない・・・
トモエ
それはどういう事だ」
愛した人・・・高月 庵
彼を想い涙する女性がもう一人
・・・菫
新は、菫を愛している。
何も、同じように
報われない愛に
心を痛める事は無いのに。
涙を流す妹を、新はそっと
抱き寄せた。
「アラタ・・・」
「今だけ、こうしていてくれ
おまえの気持ちが、俺には
痛い程に分かるから」
久しぶりに感じる、昔
愛した人の温もり・・・
「そうだ、アラタ
あなたに、お願いがあるの
こんな事、あなたに頼むのは
間違っている
そう分かっている、だけど
あなたしか頼める人がいない
イオリに伝えて、彼女が
スミレさんが危ないと」
「スミレが危ない・・・
トモエ
それはどういう事だ」