飴色蝶 *Ⅱ*
「分かりました」
ドアが開き、車から降り立つ庵
ドアを閉める庵に、要は告げる
「親父、あなたと
これからもずっと、こうして
一緒に走って、生きたい
どうか、ご無事で」
車内を覗き込み、右側の口角を
上げて、庵は微笑む。
「ありがとう」
菫が待つ場所へと、庵は
一歩ずつ近づいて行く。
すみれ、お前を傷つける
全てのものを、俺は許さない。
事務所の前で、立ち止まった
庵に、近づく男達を蹴散らし
庵は、前へ進む。
愛しい人の元へ。
しかし、多勢に無勢
庵の抵抗も虚しく、膝を付く
庵の両脇を抱え、男達が
事務所内へ連れて行く。
要は、その姿を遠くで見つめて
両手に握り拳を作る。
歯を食いしばり
仲間が来るのを待つ。
ドアが開き、車から降り立つ庵
ドアを閉める庵に、要は告げる
「親父、あなたと
これからもずっと、こうして
一緒に走って、生きたい
どうか、ご無事で」
車内を覗き込み、右側の口角を
上げて、庵は微笑む。
「ありがとう」
菫が待つ場所へと、庵は
一歩ずつ近づいて行く。
すみれ、お前を傷つける
全てのものを、俺は許さない。
事務所の前で、立ち止まった
庵に、近づく男達を蹴散らし
庵は、前へ進む。
愛しい人の元へ。
しかし、多勢に無勢
庵の抵抗も虚しく、膝を付く
庵の両脇を抱え、男達が
事務所内へ連れて行く。
要は、その姿を遠くで見つめて
両手に握り拳を作る。
歯を食いしばり
仲間が来るのを待つ。