飴色蝶 *Ⅱ*
庵は、傷む足を引きずり
血の滲む脇腹を押さえ
震える新に
ゆっくりと近づく
その時、鍵のかけられたドア
を、力いっぱいに蹴り壊し
要がその場に現われた。
静寂が異様な空気となり
この部屋を包む。
「カナメ」
要は、急ぎ傷ついた庵の元へ
と駆け寄ろうとした。
「来るな」
庵の叫ぶ声に、要は立ち止まる
「親父・・・?」
要の肩の向こう
敵味方が混ざり合い、この状況
を思い思いに見つめている姿が
庵の瞳に映る。
勝利したと喜ぶ者達
落胆する者達・・・
皆、息を呑み
その場に立ち尽くす。
血の滲む脇腹を押さえ
震える新に
ゆっくりと近づく
その時、鍵のかけられたドア
を、力いっぱいに蹴り壊し
要がその場に現われた。
静寂が異様な空気となり
この部屋を包む。
「カナメ」
要は、急ぎ傷ついた庵の元へ
と駆け寄ろうとした。
「来るな」
庵の叫ぶ声に、要は立ち止まる
「親父・・・?」
要の肩の向こう
敵味方が混ざり合い、この状況
を思い思いに見つめている姿が
庵の瞳に映る。
勝利したと喜ぶ者達
落胆する者達・・・
皆、息を呑み
その場に立ち尽くす。