飴色蝶 *Ⅱ*
その言葉に、豆鉄砲を食らった
ように、驚く構成員。

その言葉に正気を取り戻した新
   
新の表情は、見る見るうちに
険しくなって行く。

「タカツキ
 おまえ、何を言っているのか
 分かっているのか?」

「ああ
 俺が、会澤を殺した」

新は、傷つきながらも
凛とした姿でその場に立ち
そう言い放つ、庵の胸倉を
掴み擦り寄る。

そして、庵に言う。

「馬鹿な事はやめろ
 誰が、身代わりになってくれ
 と頼んだ
 親父を殺したのは、この俺だ
 さあ、銃を俺に渡せ
 タカツキ・・・」

庵は、手に持っていた銃を
会澤組構成員の一人の足元に
滑らせた。

「早く、その銃を持って
 この部屋を出て行け」

男は、庵の行動に驚いている。

「やめろ、その銃を俺に渡せ」
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