飴色蝶 *Ⅱ*
さっきまでの、落ち着いた
高級クラブの雰囲気とは
思えないようなノリに
庵は驚く。
「お店も、そろそろ店じまい
頭の固いお偉いさん達も
もういない、ここからは
無礼講で楽しみましょう」
その極端な変わりように
庵の口元は緩み、つい笑みが
零れてしまう。
「親父、少し飲みすぎかと
思われます、そろそろ
引き上げた方が宜しいかと」
「ああ、分かっている」
お酒を浴びる程に飲んだ
飲まされた庵は
ほんの少し、目を閉じた。
「どうぞ」
その声に驚き、目蓋を開いた庵
彼女の声は、菫にとても
似ていた。
彼女は庵に、濡らした
ハンカチを渡した。
「どうぞ、顔を拭くと
目が覚めますよ」
優しく微笑む彼女は、髪を
アップに結び胸元が開いた
ドレスを着ていた。
透き通るように白い胸元・・・
そう、その姿は以前、朱莉の
店を手伝う為に着飾った
菫の姿と、とても似ていた。
高級クラブの雰囲気とは
思えないようなノリに
庵は驚く。
「お店も、そろそろ店じまい
頭の固いお偉いさん達も
もういない、ここからは
無礼講で楽しみましょう」
その極端な変わりように
庵の口元は緩み、つい笑みが
零れてしまう。
「親父、少し飲みすぎかと
思われます、そろそろ
引き上げた方が宜しいかと」
「ああ、分かっている」
お酒を浴びる程に飲んだ
飲まされた庵は
ほんの少し、目を閉じた。
「どうぞ」
その声に驚き、目蓋を開いた庵
彼女の声は、菫にとても
似ていた。
彼女は庵に、濡らした
ハンカチを渡した。
「どうぞ、顔を拭くと
目が覚めますよ」
優しく微笑む彼女は、髪を
アップに結び胸元が開いた
ドレスを着ていた。
透き通るように白い胸元・・・
そう、その姿は以前、朱莉の
店を手伝う為に着飾った
菫の姿と、とても似ていた。