飴色蝶 *Ⅱ*
三人で、新しい生活を始めた
ばかりの頃

浬は、菫と二人だけの空間に
庵が存在する事に違和感を覚え
緊張して戸惑っていたが

最近では、やっと慣れてきた
ようで以前のように、彼に
笑顔が戻ってきた。

ゲームの話や、好きなアニメの
キャラクターの話、学校での
出来事に、友達と遊んだ話など

庵に、次から次へと話して
聞かせる。

そんな浬を、愛しく思いながら
庵は、彼の話に耳を傾け
相槌を打ち微笑みかける。

こうして、向き合って話す
二人の姿を、家事の合間に
見つめていると

浬の目元は、庵の目そのまま
口角を上げて笑うところなどは
誰が見ても間違いなく親子だ。

「パパ、ゲーム
 うまいね」

「これでいいのか?」

「そうそう」

そんな微笑ましい日常に
私の心は躍る。
 
これから、ずっと
この幸せは続いて行く。
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