飴色蝶 *Ⅱ*
私は、再会した日から今日まで
二人きりにならないように

貴方を避けて来た。

だって、やっぱり、自信が無い

以前とは違う体のライン
専用のクリーム等でケアして
いたものの、薄っすらと
残ってしまった妊娠線。

決して、今の自分が嫌いな訳
じゃない。

だけど、二十四歳の頃の私しか
知らない貴方に、今の体を
曝け出す勇気がどうしても
持てなかった。

私は、再会して初めて貴方に
抱かれる。

キャミソールを脱ぎ捨てて
下着を外した菫は、ベッドの上
で膝を抱え、自分の体を覆う。

庵は、菫の前に座り

膝を抱えた彼女ごと

逞しい胸に包み込む。

「お前の全ては、俺のもの
 俺だけのもの」

菫は膝を付き、庵に抱きついた

倒れこむ二人。

「綺麗だ」
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