飴色蝶 *Ⅱ*
限界
つぐない
汚れた作業服を身に纏う
庵の腕を掴み、瞳を潤ませて
見つめるのは、巴だった。
庵は驚く、昔の彼女の面影は
無く痩せた頬に、細すぎる腕。
歩く事がやっとの、今にも
折れてしまいそうに細い足。
まるで別人のような彼女に
庵は戸惑う。
「トモエ・・・
お前、こんなに痩せて」
「やっと、あなたに逢えた」
庵を見つめて微笑む巴を
抱きしめてやりたい衝動に
駆られた庵だったが
それは愛ではなく
ただの同情に過ぎない。
彼女に期待させてはいけない。
庵は、自分の腕を掴む巴の手を
以前のように、振り払おうと
したが・・・
その手を止める。
人形のように
壊れてしまいそうに細い腕。
庵の腕を掴み、瞳を潤ませて
見つめるのは、巴だった。
庵は驚く、昔の彼女の面影は
無く痩せた頬に、細すぎる腕。
歩く事がやっとの、今にも
折れてしまいそうに細い足。
まるで別人のような彼女に
庵は戸惑う。
「トモエ・・・
お前、こんなに痩せて」
「やっと、あなたに逢えた」
庵を見つめて微笑む巴を
抱きしめてやりたい衝動に
駆られた庵だったが
それは愛ではなく
ただの同情に過ぎない。
彼女に期待させてはいけない。
庵は、自分の腕を掴む巴の手を
以前のように、振り払おうと
したが・・・
その手を止める。
人形のように
壊れてしまいそうに細い腕。