飴色蝶 *Ⅱ*
話し終えた庵は、裸身に

黒いシャツを身に纏う・・・

貴方は言う・・・
 
「すみれ・・・ごめん」

貴方は、酷い男。

私の体に、ありったけの愛を

深く刻み込んで

貴方は、出て行く。

私はもう

貴方の愛に答える事はできない

愛している想いだけで

貴方の帰りを待てる程

無知ではない。

「さよなら・・・イオリ」

私はもう

貴方を失くしても、泣かない。
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