飴色蝶 *Ⅱ*
私は少女のように

あなたを見つめた。

見つめ返す、庵の甘い瞳に
吸い込まれていく。
 
私は瞳を潤ませ、あなたを誘う

見詰め合う二人

・・・どうしたい?

わたしは・・・溺れたい。

これが、私の本音。

「ちょう・・・だい」

庵の瞳が変わる・・・

甘く、とろけるような瞳が

獣の目に変わる。

その目に、私は服従する。

捥げた羽では

上手に空は飛べない。
  
だけど、あなたが傍にいて
くれるなら
 
わたしは、飛んでみせる。

必死に互いを求め

絡み合う二人は

夜の空に、色づき

ヒラヒラと舞う。
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