飴色蝶 *Ⅱ*
照れながら微笑む菫からは
キラキラと輝きが放たれ
更紗と雪乃は、眩しい程に
美しい菫の姿に見惚れる。

そして二人は、菫の幸せを
心から願った。

店の外、一台の車が
停まっている。

その車の傍に立つのは要。

「カナメさん
 どうしてここに」

「親父に言われて、スミレさん
 をお待ちしていました 
 私が、責任を持ってお送り
 致しますので
 ユキさんも、お友達の方も
 ご一緒にどうぞ」

「じゃあ、お言葉に甘えて・・
 サラサも、最寄の駅まで
 送ってもらえばいいよ」

「じゃあ、最寄の駅まで
 宜しくお願いします」

「はい、任せてください
 どうぞ」

要が運転する車に
 
乗車した三人。
< 86 / 410 >

この作品をシェア

pagetop