飴色蝶 *Ⅱ*
菫は、真っ直ぐに雪乃を
見つめて言う。  

「うん、辞める事になると思う
 結婚したらできるだけ
 早く子供が欲しいから
 イオリに早く、血を分けた
 わが子を抱かせてあげたい」

運転をしながら菫の言葉に
要は微笑む。

「何か、それもいいかも・・・
 子どもかぁ、私も
 欲しいな~なんてね
 
 そうだ、新居
 まだ決まって無いの?
 
 イオリさん
 スミレの家に、今日は
 泊まりに来るんでしょう」

「うん、そうなの、なかなか
 いい部屋が見つからなくて
 今は毎日、お互いの家を
 行き来しているの
 一緒に居たいから」

雪乃は、ある事をひらめき
菫に告げた。

「私とミキちゃんが今度
 引っ越すマンションに
 確か、空き部屋があったはず
 階は違うかもしれないけど
 すごくいい部屋だよ
 そこに、住むのはどう?」
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