~秘メゴト~
初めての部活動
放課後、私は格技場にやってきた。柔道部の顧問の齋藤先生に連れられて。
齋藤先生が、格技場の重い扉をがらがらと開く。
手前には剣道部が竹刀を持ってウォーミングアップをしていた。
瑠璃が私に気付き、こっそりと手を振ってくれる。
それだけのことが、今の私には物凄く心強いの。
その奥には、緑の畳が一面に敷かれた柔道場が広がる。
これから私の先輩となる柔道部の面々は、畳みに織り込まれたオレンジ色のラインの内側で、ストレッチをしていた。
顧問の登場で先輩たちはストレッチを中断し、横一列に列んだ。
「おう、お疲れさん。主将には話してあるが、今日からマネージャーが入るから」
―とくんとくんとくん。
心臓が早鐘を打ち、手が湿る。
私、本当に大丈夫?
凄く、厚かましいことをしてるんじゃない!?
―これが、原因で嫌われたら―…どうしよう…??
横一直線に列んだ部員たちのいちばん端っこには、会いたくて会いたくて堪らなかった…上領先輩が、いた。
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齋藤先生が、格技場の重い扉をがらがらと開く。
手前には剣道部が竹刀を持ってウォーミングアップをしていた。
瑠璃が私に気付き、こっそりと手を振ってくれる。
それだけのことが、今の私には物凄く心強いの。
その奥には、緑の畳が一面に敷かれた柔道場が広がる。
これから私の先輩となる柔道部の面々は、畳みに織り込まれたオレンジ色のラインの内側で、ストレッチをしていた。
顧問の登場で先輩たちはストレッチを中断し、横一列に列んだ。
「おう、お疲れさん。主将には話してあるが、今日からマネージャーが入るから」
―とくんとくんとくん。
心臓が早鐘を打ち、手が湿る。
私、本当に大丈夫?
凄く、厚かましいことをしてるんじゃない!?
―これが、原因で嫌われたら―…どうしよう…??
横一直線に列んだ部員たちのいちばん端っこには、会いたくて会いたくて堪らなかった…上領先輩が、いた。
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