~秘メゴト~

 格技場には、姫乃の悲鳴にも似た喘ぎ声と、有が腰を打ち付ける音とが響き渡っていた。



 ふたりとも、時間の流れを忘れていた。

 一体どれだけの時を抱き合っているのか、判らない。


「ぁぁぁっやっ」

 いよいよ姫乃ががくがくと震え出す。

 それが、合図だった。


「く…っ」



 有は、より一層狂ったように腰を打ち付ける。姫乃の喘ぎはもう叫び声さながらで…。 


 そして、有は姫乃の奥深くに自身を挿し込んだまま。



 ふたりは強く抱き合い、果てを迎えた。







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