†禁愛†~明日もあなたをスキになる~【完】
「う゛…」
叶音は、重たい身体を起こした。
「気持ち悪い…」
叶音は、口に手を当てた。
「!!…枷が……」
縛られていた枷が外されモノは、なくなっていた。
「…“証拠品ナシ”って…訳なのね。」
叶音は、言ってベッドの隅においてあるコートを羽織った。
自分でも驚く程冷静に帰りの身支度を整えて部屋を出た。
慈しみ深き 友なるイエスは
罪咎憂いを とり去りたもう
「煌、帰って。」
小さく言った。
「なんだと?」
「何も話す事は、無いわ。」