†禁愛†~明日もあなたをスキになる~【完】
「えぇ―!!」
「俺と叶音の子どもだよ。俺は、この子を連れてウィーンに帰る。」
突然帰って来た息子は、『自分の子』と言って赤ん坊を連れてやって来たのだ。
「煌…話しが全然見えないんだけど……」
母は、首を傾げる。
「可愛いだろう?俺の子どもだよ。」
煌は、もう誰にも邪魔されたくなかった。
「話しは、それだけ。」
「煌、もっと話して!」
「母さん…俺、叶音を守れなかった。可愛くて優しくて…守りたかった。
一人で逝かせたんだ。」
煌は、泪を堪えて言った。