†禁愛†~明日もあなたをスキになる~【完】
叶音は、素知らぬ顔で席に着いた。
「やだ、居座る気?」
「一緒に勉強なんて出来ない。」
叶音に浴びせられる言葉は、きつい。 『傷つかない』…訳ではなかったが表情に出したら『負け』だと知っている叶音は、平気なフリをし続ける。
「おい、お嬢さん。出てけよ!」
「そうだ。教室から失せろよ!」
男子たちが絡む。 叶音は、知らない・聞かないフリをキメ込んでいた。
「おい!聞いてんのかよ!」
ギリッ
「いっ…!!」
叶音に掴みかかる手を逆に“誰か”に掴まれた。