†禁愛†~明日もあなたをスキになる~【完】
戍が聞いた。
「戍くんっ!!」
叶音は、なんとか叫んだ。
「開けろ!開けないと教師と押しかけるぞ。」
「ちっ、良かったな。」
男子たちは、ドアを開けて出て行く。
男子たちに戍は、小さく“お疲れ様”と言ってすれ違った。
「叶音ちゃん、大丈夫?」
戍は、駆け寄って叶音に手を差し延べる。
叶音は、弱々しく戍の手を取って胸の中に倒れ込んだ。
「戍くん……」
「さぁ、行こう。」
戍は、叶音に制服を着せると抱き上げて倉庫から出る。