とびきり甘い春休み
「沙織!佳奈ちゃんからよ」
戻ってきたお母さんはもう怒ってはなかった
佳奈の明るさに、怒りもふきとんだようだ
私は階段をかけおり、まだパジャマ姿のお父さんに挨拶をして、電話に出た
『おっはよーー!今起きたんだって?早速リズム崩してちゃだめでしょ!!』
「もぉ…休みなんだからいいでしょ!佳奈ってば…で?どうしたの?」
眠たい目を擦り、まだハッキリと発音ができない私に、佳奈はふふふと不適な笑みをもらした
『明日、遊園地行かない?』
「え?」
『ちなみに、卒業旅行ってことで、男子も一緒に!!!』
「ええ!?」
『さらにさらに、今なら橋本くんもついてくる!!!』
「ええぇーーー?!」