【短編】ねぇ。君はまだ覚えているかな
しかし、
当然眠れるわけもなく
また窓の外に
目をやった。
…朝に比べて
雪は一段と強くなっている。
…時計に目をやると、
日にちが変わるまで、
10分をきっていた。
…もう諦めよう。
そう思っても、
机に立掛けてある
祐ちゃんとの写真に
目がいってしまう。
私はただなんとなく
部屋を出て、
玄関に向かった。
…祐ちゃんがいるかもしれない…
…そんな淡い期待を
抱いたのだろうか。