光の世界 -episode zero-
クリスの少し長めの金色の髪が、その動きに合わせてサラリと揺れる。
「そんな事言ってる場合じゃないのよ!
早く村に戻って!!」
「えっ…、おいっ!」
リアンはクリスの腕を掴むと、「早く早く」とその腕をぐいぐい引っ張った。
そんなリアンの後ろ姿を見つめながら、クリスは優しく微笑んだ。
「そんなに慌てると転ぶぞ」
「だったら早く歩いてよ!」
そんな会話を繰り返しながら、ふたりはふたりが住む村へと向かった。