光の世界 -episode zero-
クラエスの民の討伐――。
今の彼らは知らないが、わずか十数年前に起きたこの出来事は【神狩り】とよばれ、セルガイアの歴史に刻まれている。
かつて栄華を極めた民たちは、討伐から逃れやがてこの森に行き着いたのだ。
それこそ外界との接触をすべて断ち、自分達だけの世界を再びこの森の中に築いた。
『外の世界は恐ろしい』――そう聞いて育ったクラエスの子ども達が外の世界を知るはずがなかった。
もちろん…クリスやリアンも――。