あたしと眼鏡
「でもどうしてここに?家から逆方向だよ」


「犬に追いかけられて走ってるとこ見たからに決まってるだろ」


「だったらその時助けてくれてもいいじゃない」


「俺を置いてった奴がよく言うな」


「…すいませ~んι」


それでもここまで来てくれたから助かったんだよね。


意外に優しい…のかな?


「わんっ」


「ひぃ…ついてくるι」


「お前のこと気にいってるのかもな」


「Σえ!?まさか」


後ろをトコトコついてくる。


気にいられてもあたしとしてはノーサンキューな訳で…


「野良犬ならお前が責任をもってなんとかするんだな」


「なんで!?無理だよっ犬恐怖症なんだからι」


「わんわんっ」


「うわぁっι」


「おいっ」


ギュッと力いっぱいしがみついた。
体制を崩しそうになりながらも落ちないように必死。


「家に着くまで大人しくしてろ」


「はぁい…」


叱られてあたしは言われた通り大人しくしがみついて家に早く着くように願った。



………



温かくて同じリズムで揺られてると眠くなっちゃうよ…


< 15 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop