容姿端麗6人組


怜は千速に手を握られて、真っ赤になりながら歩いていた。


「怜ちゃん、俺本気だからね??」

「な、何がですか??」

「言ったでしょ??彼氏に立候補するって…」

「あ、それは…その…」

「まあ、ゆっくり考えてよ♪いつでも、待ってるからさ。」


千速の真剣な顔に、困ってしまった怜。

そこに、突然の雨。


「え!?嘘…」

「怜ちゃん、こっち!!」


千速は怜の手を引っ張ると、大きな木の下に連れていった。


「寒いでしょ…。浴衣に合わないと思うけど、今だけ羽織ってて??」


千速は自分の着ていた上着を、そっと怜の肩にかけた。


「そんな…。千速さんこそ、寒いじゃないですか。」


千速は、上着を返そうとした怜の手を握って微笑んだ。












< 176 / 447 >

この作品をシェア

pagetop