容姿端麗6人組


それから、さらーっと亮ちゃんのHRが始まって、始業式に移った。



体育館に移動。

校長の長い話とか、本当にいらないのだが。

仕方ない…。



9月の暑い日に、生徒が集まっている体育館。

ジリジリとセミの鳴き声を聞きながら、ダルそうに立っている生徒たち。


まだまだ真夏の暑さを残している。

今にも熱中症で倒れそうな勢い。


校長の話が思っていたより、はるかに長くて。

「早く終われっ!」と、心の中で願っている俺。


汗を拭いながらどうせ耳に入らないであろう、校長の話を聞いている。



女子はタオル片手に汗を拭いたり、仰いだり。

男子はシャツを掴んでパタパタと風をおこしている。


誰も聞いてない話を、どうして長々と話すのだろうか。

校長は…


「………以上。」


校長の「以上。」それを聞いた瞬間、全員がホッとする。

やっと終わったー、と。


なぜかウチの校長は、以上。と話の語尾に必ずつける。

癖なのだろう。



始業式も終わり、クーラーのきいた教室へ戻る。












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