容姿端麗6人組
ストンッ…
怜を、保健室のベッドにおろした。
保健室の中には、誰もいなかった。
先生、何でこんな時に居ないんだよ……
はぁ…
「怜、痛い所あるか?」
「うん…。落ちるときに、いろんな人とぶつかっちゃったから。」
「頭は?まだ痛む?」
「少し……。でも、心配しないでね。ぶつけたって言っても、誰かの頭とぶつかっただけだから。」
その言葉を聞いて、ホッとした。
地面にじゃなかったのか。
まずは一安心。
「俊…。」
「ん?」
「もう、行っていいよ?保健の先生も、もうすぐ来るだろうし。」
怜が笑顔で言う。
俺に迷惑かけたくない、っていう事なんだろうけど。
俺は居たいんだ。
怜の側に…
「ここに居る。」
そう言い切った。
そんな俺に動揺したのか、怜はぎこちなく頷いた。
「あ、えーと。一位おめでとう。」
「ああ…」
いきなり言い出すから、驚いた。
今の俺は素っ気ない態度だったけど、本当は凄く嬉しい。
「最後、智と接戦だったよね♪凄かった~」
智………
怜の口から男の名前が出るだけで、こんなにもイライラするなんて…
マジ俺、重症。
「智、悔しかっただろうね?俊に負けて。後で、からかっちゃお♪」
智樹の話ばっかりかよ…