Why?〜「俺とキスしてみない?」番外編〜
あたふたする真っ赤なりんご。

やっぱりこうでなくちゃ。

「もうー!ウミト君なんて!知らない!」

プイッと背中を向けるりんごを、後ろから抱きしめて。

「ごめんね」

耳元で、囁く。

「りんごが、好きで好きでたまんない……
 自分でも初めてで、
 どうしたらいいか、
 分かんないんだ……」

「う、ウミト君……」

抱きしめる俺の手に、そっとりんごの手がかぶさる。

「キス……して……いいよ?」

恥ずかしそうに、小さな声で。

後ろから顔は見えないけど、きっとまた、完熟リンゴになってるに違いない。



「りんご……君に、キスしたい」




「……いいよ」

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