悪女と良男
『驚いた顔もそそられるな~』
そう言って良男はニヤッと笑う。
ちょっ、ちょっ、ちょっと待ってよ?
良男ってそんなキャラじゃないじゃんか。
なんなの?いったい。
これは…どういうこと?
『言ってみろよ、亜美。
何があったんだ?』
「…ストップ。ちょっと待って。」
思わずベッドから起き上がった。
「ねぇ、もしかしてさ、あんた良男の双子の兄か弟?」
顔を指さして聞く。
『アホか、亜美は。
俺に双子の兄も弟もいねーよ』
じゃあ…今、あたしの目の前でケラケラ笑ってるのは
「大丈夫ですか?亜美さん。」
そう言っていたあの良男なワケ?