悪女と良男
『あ?なんだよ?
なんか文句でもあんのか?』
良男はあたしとの距離をグッと縮めると
あたしの顎をクイッと上へ向ける。
きょ、距離!
距離近すぎるから!
「いや…文句は…ない…けど…」
ってあたし!
それって良男の告白OKってことになっちゃうじゃん!
あ…でも、多分、あたしも良男のことスキだし。
ってあたしも多分、スキって意味不明だし!
ってかもう頭も心ん中も大パニック!!
『で、どうすんの?亜美
コウスケと別れて俺の彼女になる?
それとも今まで通りてきとーにてきとーな男と遊ぶ?』
良男との距離がまた、縮まった。
そしてなぜかありえないくらいドキドキしてる。
「………仕方ないわねっ!
あんたの彼女になってあげる!」