悪女と良男
と、まあそんな感じで良男と出会ったワケなんだけど…
なぜかその次の日から良男につきまとわれた。
『足の怪我、大丈夫ですか?』
って。
あたし的に足の怪我より課題がヤバかった。
結局、次の日には終わんなくて。
でも良男が手伝ってくれて。
なんか分かんないけど、そういうノリになったんだよね。
まあウザイけど、やっぱりいいヤツ、みたいな話。
「最近、良男センパイとよく一緒にいるじゃん」
あたしにそう言うのは唯一の友達、美野里(ミノリ)
あたし、実はかなり友達が少ない。
スタイル、顔のせいでひがまれる上に、
口が悪すぎて軽蔑されて。
まああたし自身はまったくそんなこと、気にしてないんだけど。
で、美野里はなぜかいつもあたしと一緒にいる。
どこか似たところ、あるんだよね。
美野里とあたしって。