生徒会長の悩み事


…………

「さて…と、癪に障るが、運んでやるか」



俺は近くに落ちていた眼鏡を拾い

副会長を抱き上げ(いわゆる、“お姫様だっこ”という奴だ)保健室に向かった



つーか何で俺が180ぐらいの大男をだっこしなきゃなんねーんだよ…

どんな罰ゲームだこれは









―――――……


それから俺は保健室に着くと、副会長を一番奥のベッドに寝かせた



眼鏡は枕元にでも置いとくか…


ポケットから眼鏡を取り出し枕元に置く


「う…」



っ!!


意識を取り戻したのか!?


うわ…ヤバい


何となくだが、今コイツと顔を会わせるのは色んな意味で気まずい



俺は慌てては棚の影に隠れた




「ここは…?


保健室か…

誰が運んでくれたんだ?」



副会長がベットから体を起こし、辺りを見回す


はぁ…

どうせ気を失うならもっと寝ててくれ

切実にそんなことを思う



「あ…
というか、さっきの図書委員は無事なのか?」




図書委員…?

あぁ、あの本を拾ってた女子生徒のことか


どうする…心配してんなら伝えるべきか…?


さっきの子は無事ですって…


いやいやいや

今更どうやって顔出すんだよ!



ガラガラガラ…



そんなことを考えていたら保健室のドアが開いた






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