生徒会長の悩み事
…?
今、副会長の動きが変だったような…?
様子が気になり棚の影から少しだけ、身を乗り出す
副会長はベットに座り直し、制服の右袖を捲った
「チッ…
右手、痛めたか…」
どうやら、階段から落ちた際に右手首を痛めたらしい
まぁ、当然っていったら当然だよな
階段から落ちて無傷っていう方が珍しいし
副会長の奴、どうするんだ…
自分で手当てするのか?
そんな事を思っていると
「…まあいいか」
何事も無かったかのように、制服の袖をもとに戻した
は!?
ちょっ!!
いやいやいや…
いくらなんでもそれはないだろ!?
自分に対して無関心にもほどがある
擦り傷とかならともかく…
あの手首、鬱血してるぞ?
せめて冷やせよ
は~…
たくっ…ざけんなよ、副会長
下手したらその手首、使いものにならなくなるぞ
仕方ない…
出ていって手当てしてやるしか…
俺は心を固め、棚の影から出ようとした
その時
バタバタバタバタッ!!
ガラガラガラ…
足音が聞こえ、保健室のドアが開いた
っ!!
俺は慌てて、再び棚の影に身を隠した