生徒会長の悩み事



視聴覚室に入ると聞き覚えのある曲が映像とともに流れていた



『色づき始める

自然を前に


流れる風を
追いかけながら…』



それは前に音楽室で雨宮が歌っていた歌

でも、この映像では副会長が歌っている

何て言うか…

歌っている本人と曲がすごく似合ってる


そうか、

雨宮はコイツをイメージしてこの曲を創ったのか…



『瞳をあけて目に映る

手をのばしたら
届くかな?

君は行く
たとえ、それが


偶然だったとしても…』


流れ続ける歌




そんな事を思うと、ズキリと胸が痛んだような気がした



そんな俺をよそに
周りの生徒たちはめちゃくちゃ盛り上がっている…




「神崎先輩、歌上手~!!」


「相沢さんギター弾いてるのに、すごく優雅に見えないっ!?」

「滝本くんドラムかっこいいっ!!!」


「葵くん(ちゃん)アリスコス萌~っ!!!」



キャーキャー、ワーワー結構五月蝿い



あまりの騒がしさに多少の苛立ちをおぼえる



しかし

その後、男子生徒から発せられた言葉で
俺の苛立ちはMAXになった








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